凛と柔く

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35歳が「私を構成する9枚のCD」を選んでみた|7枚が10年以上前のものだった

ひょんなことから、読者登録させて頂いているたっつんさんが書かれていた過去記事を発見し、なにこれ!面白そう!と思ったので、自分でもやってみることにした。

 

人生苦節35年(もうすぐ36年だ…)、たったの9枚では到底足りないわけですが、単純に「好き」だけではなく、音楽に対する価値観や世界観を変えてくれた9枚を選んでみました。

 

① 尾崎 豊/十七歳の地図

② L'Arc~en~Ciel/True

Marilyn Manson/Mechanical Animals

m-flo/Planet Shining

宇多田ヒカル/Distance

KICK THE CAN CREW/VITALIZER

ELLEGARDEN/Pepperoni Quattro

Perfume/【DVD】Perfume LIVE@東京ドーム「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」

the HIATUSKeeper Of The Flame

どうですかね、これ。なんと9枚中7枚が、10年以上前に発売されたものなのですがw

若いころに受けた衝撃やあれこれが、その後に多大な影響をもたらすってことですかね。


それでは、理由などダラダラと書いていきたいと思います。

 

尾崎 豊/十七歳の地図(1983)

 

尾崎を初めて聞いたのは恐らく小学6年生時で、母親の車の中。初めて耳にした「15の夜」に衝撃を受けたのを今でも覚えています。

 

歌詞が・・・歌詞がさぁ。だって、「盗んだバイクで走りだす」だよ?「とにかくもう、学校や家には帰りたくない」だよ!?小学生にどれだけの衝撃を与えたことか。

母親に「これ誰の歌!?」と聞くと、「尾崎 豊」との返答。続いて「でももう死んじゃった」とも。これまた衝撃で・・・。


その後、当時はまだ少なかったレンタルショップへ連れて行ってもらい、父に頼んでアルバムを片っ端から借りました。いそいそとカセットテープに録音し、父のウォークマンを借りて聴いていました。

 

大好きな曲は(ベタですが)「シェリー」「卒業」「OH MY LITTLE GIRL」「I LOVE YOU」「僕が僕であるために」あたり。

 

中学終わり頃にラルクを知るまでは、尾崎にどっぷり傾倒していました。2つ上の先輩(♂)とは尾崎繋がりで仲良くなったほど。2人の共通言語は「尾崎」。

 

多感な年代初期だった当時、尾崎の魂の叫びである曲・歌詞に、とてもとても救われ、葛藤しているのは「自分だけではない」のだと勇気づけられたのでした。

 

音楽で、怒りや孤独、惧れを隠さずさらけ出すことを知った、私にとって大切な1枚。

 

 

L'Arc~en~Ciel/True(1996.12)

 

間違いなく私の青春時代に一番影響した1枚。

 

ラルクとの出会いは以前書きましたが、本当に本当に、音楽を好きと思うようになったのは、聴くようになったのは、ラルクが原点。

 

▶過去記事:kocchi的ラルトーク#1 邂逅 - 凛と柔く。


私にとってラルクの一番の魅力は、hydeが書く、抽象的で美しい歌詞。

 

誰か・何かを特定するような表現はなく、比喩・ダブルミーニング盛りだくさん。現実世界からは遠く離れた現実。ここにいるはずなのにここにはいない、そんな霧を掴むような感覚。

特にシングル曲以外に顕著に現れていて、まるで絵画を見るような気分で歌詞カードを読んでいた。

 

メンバー皆が作曲できて、さらにそれぞれタイプの違う曲を作るので、歌詞カードを見る前に曲だけ聞いて、誰が作ったのかを想像するもの楽しかった。

 

各楽器の音を個々でしっかり聴きたいと思うようになったのもラルクがきっかけで、それは今でも続いていて。バンド音楽を聴いていると、無意識に各音を聴こうと集中してしまう。

 

初めてライブに行ったのもラルクだった。今では考えられないような小さなハコを廻ったライブ('98 ハートに火をつけろ!)があって、地元・ド田舎代表の岐阜で、ほんの10数メートル先にいるメンバーを見れた時は、鳥肌と感涙が止まらなかった。神々しかったなぁぁぁ。。。

 

楽曲も本当に好きなものばかりで、この後に発表されたアルバムも大好き。それでもやはり、ラルクを知り好きになるきっかけのこの1枚は、特別。単なるJロックに留まらない、ジャンルを超えたお腹いっぱいになれるアルバム。

 

今でもふと頭をよぎるラルクの曲は、このアルバム収録曲がダントツで多い。

 

ちなみに今現在の私は打ち込み系の曲も大好物なのですが、その足がかりは間違いなくユッキーの曲。特に「Cradle」「L'heure」「trick」は好物です。

 

その後、シングル「NEO UNIVERSE/finale」あたりまでずっとラルクを追いかけ続けていたものの、少しずつ心が離れ始めるのでした・・・。

 

 

Marilyn Manson/Mechanical Animals(1998.9)

 

洋楽は全然聞きません。それがなぜいきなりこんな、ドギツイ人からのスタートなのかとw

 

きっかけは、ラルクのメンバーが何かのインタビューで、このアルバムを高評価していたから。好きなアーティストがいい(好き)と言うアーティストを聞いてみたい、そんな単純な理由。

 

そして軽い気持ちで聴いたコレに、ノックアウトされました。「マジでカッコイイんだけど!!」(マンソンはいわゆるヘヴィロックやメタルと言われるジャンルらしいのですが、世間の評価的にこのアルバムはちょっと毛色が違うようです)

 

ダミ声、計算されつくした打ち込みのサウンド、その一方で感じる荒々しさ。メタルが混じったジャンルには初めて触れたので、その衝撃は大きかった。

これ以降、洋楽も気になった曲であればしっかり聞くようになり、特にヘヴィロック、メタル系は一時期よく聴いたのでした。

 

自分がこういったちょっと怖い系な、デス声でシャウトする感じの曲を受け入れられるという事に、驚いたりもしつつ・・・。

 

この後に発表されたアルバム「Holy Wood」、前作の「Antichrist Superstar」も購入しましたが、完全にこの「Mechanical Animals」の方が好きだった。

 

この頃から、打ち込み系が好きらしいと少しずつ気付き始めた気がする。

 

 

m-flo/Planet Shining(2000.2)

 

当時、職場の先輩がきっかけで知ったこのアルバム。

 

いまでもm-flo(LISA在籍時)で一番好きかもしれない。その頃の私の中にはまだヒップホップというジャンル、そしてラップは根づいていなかったのだけど、m-floに出会ったことでそのフィールドに興味を持ち出しました。

 

アルバム1枚を物語として作り上げた独特な構成、LISAの透き通った声、VERBALの特徴ある声とテンポで早口にまくしたてるラップ、☆Takuの作る浮遊感を感じる恐ろしく完成されたサウンド。全てが心地よくて最高だった。

 

「Come Back To Me」の切なさ、「Hands」から「L.O.T.」を経て「been so long」までの流れ。全てが最&高。

次のアルバム「EXPO EXPO」もこれまたいいのだけど、完全なメジャーになる一歩手前、まだ弾けきる前の「Planet Shining」が大好き。


この後「EXPO EXPO」「ソトシゴト ~m-flo turns it out!~」を発表後、LISAが脱退してしまい、私にとってm-floの魅力は激減。「ASTROMANTIC」「m-flo inside」までは聴き続けるも、その後はすっかり離れてしまった。

 

とはいえ、LISAのソロ1stアルバム「JUICY MUSIC」も、VERBALのプロジェクト「MIC BANDITZ」の1stアルバム「THE VISITORZ」もとても好きだし、☆Takuプロデュースの「日之内エミ」もものすごく声が好きでたくさん聴いた。

 

つまりは、この3人の創る音楽が基本的に好きなんだなぁと。

 

m-floを知ったことで、今まで身近になかったラップというものを知らぬ間にすんなり受け入れていたし、恐らくクラブミュージックとも言えるダンサブルな曲に親しみを持つことができた。

 

私の音楽観をガバッと大きく広げてくれた、重要なきっかけとなった1枚。

  

 

宇多田ヒカル/Distance (2001.3)

 

1998年、センセーショナルなデビューを果たした彼女を、私は、好きではなかった。


世間が騒げば騒ぐほどその流れから一歩引きたくなる、私の捻くれた性格のせいでもあり、同世代でありながら一気にスターとなった彼女に抱いた、嫉妬の様なもののせいでもあったのだと思うし、テレビで見た彼女の、常人とは異なる感覚に対する嫌悪感のせいでもあった気がする。


それが180度変わり、彼女の楽曲を漏らさず聴く様になったのは、ある日ラジオから流れる「traveling(2001年11月発売)」を聴いたからだった。

 

あ、これが才能なのか。

 

そう感じた。これを作詞作曲してあまつさえ唄っているなんて、才能の塊以外の何者でもない。


traveling」に衝撃を受けた後、前に発売されていたアルバム「Distance」を購入し、さらに衝撃を受けた。ぐうの音もでないほど才能を見せつけられ、そして彼女の創りだす世界に魅了されてしまった。

 

彼女の才能や楽曲についてどうこう言ったりすることは意味がなさ過ぎるので、何も言わない。ただ聴けばわかる。

 

彼女の才能とセンスが恐ろしく高いレベルにあることが、それでも彼女は現実に存在していて私たちと同じように感情をもつ、1人の人間であるということが。


彼女の常人よりも繊細である感情・感性が、そして自分の内面を見つめる驕りや逃げのない強いまなざしが、彼女の類まれなる楽曲を生み出すひとつの源なのではないかと思う。

そしてそんな彼女の創りだす世界だからこそ、多くの人を魅了するのだと思う。

 

「Distance」以降、「DEEP RIVER」「ULTRA BLUE」「HEART STATION」、Utada名義の「Exodus」「This Is The One」と、全て購入している。

そして昨年発売された「Fantôme」ももちろん購入済み。これからもずっと、彼女の楽曲は聴き続けると思う。

 

 

KICK THE CAN CREW/VITALIZER(2002.2)

 

再結成が発表されたキック。もちろん私も、とてもうれしい。

世代的に彼らのデビューはしっかり認知しているし、彼らの楽曲もとても好きだった。中でもやはり、このファーストアルバムはすごかった。

 

ラジオから流れる「マルシェ」を聴いて一気に好きになってしまった。若さあふれるアゲアゲパーティーチューン。跳ねるリズムと3人の軽快なラップ。それまでのイカツいイメージのヒップホップが、一気にゆるくなって身近にになった感。

 

そんな「マルシェ」発売直後に発売されたアルバムがコレ。だがしかし、「マルシェ」で見せた単なるアゲアゲ感とは対極にある、同世代のリアルな心境をさらけ出した等身大の楽曲に溢れていた。底抜けにハイな彼らの裏にある、闇。それが見え隠れしていて、さらに好きになった。

 

一気にスターダムに上りつめた彼らの、2ndアルバム「magic number」では、疲弊した心がありありと表現されていた気がする。

 

周りからのプレッシャーによって無理やり前へ前へと進み続けることへの疲労と疑問、湧き上がる焦燥、自分の未来への憂い。そんなものを感じた。

「VITALIZER」の頃と変わらず、彼らは彼らのリアルを隠さず見せてくれているのだと思った。

 

活動休止後、3人(LITTLE、MCUKREVA)はそれぞれソロ活動をするのだけど、ソロを聴けば聴くほど、やっぱり私はこの3人が一緒に唄っているバランス・曲が好きなんだと感じた。

 

この後、今でも大好きなRHYMESTERの「ウワサの伴奏-And The Band Played On-」を聴くことになり、それもまた大好きな1枚となり、私の中にはラップそしてヒップホップというジャンルが根付いていった。

大本は先に挙げたm-floなのかもしれないけれど、決定的にしたのはやっぱり、キックなのだ。

 

 

ELLEGARDEN/Pepperoni Quattro(2004.5)

 

私の人生に大きな転機を作ったものがある。スノーボードだ。そのスノーボードと時を同じくして出会ったのが、ELLEGARDENだった。

私をスノーボード沼に引きずり込んだ人が大好きだったのが、エルレだったからだ。


エルレは、2008年に活動休止を発表したのだけれど、今なお、復活を待ち焦がれるファンが後を絶たないバンドだ。

このバンドのフロントマンこそが、今の私が愛してやまない「the HIATUS」「MONOEYES」のフロントマン、細美 武士その人だ。

 

それまで、バンドはバンドでも、先に挙げたようにラルクを聴いてきたため、全然違うエルレを初めて聞いた時、度胆を抜かれたのを覚えている。

 

それまでだって同ジャンルと言われる(いわゆるコア系?)音楽を耳にすることはあったけれど、「なんかジャカジャカドコドコうるさいなぁ」としか思わなかった。それなのに、エルレだけは違った。


あの暴力的なまでの疾走感と、今まで耳にした完全に日本人的発音のそれとは似ても似つかない発音で歌われる英詞。

謡曲から始まりJ-POPではお約束になった、Aメロ~Bメロ~サビの形式ばったそれとは異なる構成。

 

格好よすぎて、痺れた。

 

 「Pepperoni Quattro」の後、「RIOT ON THE GRILL」「ELEVEN FIRE CRACKERS」ももちろん購入したし、どれも大好きなアルバムだ。

 

当時持っていたお金はだいたいスノーボードに突っ込んでいたので、ライブに行くなどという発想はなかったのだけど、もし行っていたら、どうなっていたのだろう。小さなハコを廻るエルレを追いかける、ライブバカになっていたのだろうか…。

 

 

Perfume/【DVD】Perfume LIVE@東京ドーム「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」(2011.2)

 

CDではないのだけど、許してほしい。でもPerfumeをしっかり認識し好きになった作品として、挙げさせてもらいたい。

 

2010年11月に、結成10周年、メジャーデビュー5周年を記念して行われた、彼女たち初の東京ドームライブ。その映像がこれ。

 

それまでなんとなく「Perfume」という女の子3人のグループがいることは知っていたけれど、いかんせん、女の子がわらわらと集いキャッキャッと騒ぐアイドルグループには、これっぽっちも興味がなかった。(そう思っている時点で、彼女らがどんな曲を歌いどんなパフォーマンスをするか、全く認識していなかったってことですが)

 

そんな私にある知人がこのライブDVDを貸してくれたのだ。なんと、宇多田ヒカルの活動休止直前ライブ「WILD LIFE」wowwow放送の録画DVDと抱き合わせで。

曰く「俺も今まで女の子のグループなんてこれっぽっちも興味なかったけど、彼女たちはちょっと違うから」。

 

そんなこんなで、メンバーの名前も曲も知らないままに、このDVDを見たのでした。

 

するとどうでしょう。私の想像していたアイドルとは一線を画した舞台演出と、見事なまでにシンクロしたダンス、そしてそのダンスの不思議さ、そして曲の格好良さよ!!

 

初めは不思議な振りのダンスに目がいってしまい夢中に。そして徐々に曲を覚え、曲に夢中に。最後に、PTAのコーナーでのびのび遊ぶ(笑)彼女たちまで好きになってしまった。

 

ライブには何度も行っており、中田ヤスタカ氏の作るキレッキレの音を、ライブ会場でズンズン腹に感じるのは快感でしかない。

 

このライブDVDで特に好きなのは、演出が見事な冒頭の「GISHIKI」と「シークレットシークレット」。そして「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10」のダンス、「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」「Puppy love」「wonder2」あたり。やはり単にCDで聴くよりも、ライブで観て聴くと何倍もいい。

 

ちなみに、自身の結婚式ではPerfumeのインストを何曲も使っているので、いずれ何かの機会に書いてみたいと思っています。

 

▼書きました!

www.rintoyawaku.com

 

 

the HIATUSKeeper Of The Flame(2014.3)

 

 

先に挙げたELLEGARDEN:細美 武士の新プロジェクトがこの「the HIATUS」。

 

このブログではずっと好きだ好きだと言いまくっているので、読んでくださっている方にはもううんざりされているかもしれない。

 

このアルバムそのものについての思いなどは過去記事に書いているので、興味のある方は是非(下の記事の後半に書いています)。

1曲目「Thirst」から始まるめくるめく世界は必聴。出会えてよかったと思う、本当に素晴らしい1枚。

 

過去記事:▶the HIATUS:5th album 「Hands Of Gravity」 によせて #1 - 凛と柔く。

 

MONOEYESも同じく細美さんが活動しているバンドなのだけど、私はどちらかというとthe HIATUSが好き。

 

豪華すぎるメンバーで作られ演奏される楽曲はよだれもので、格好良さも渋さも切なさもある曲ばかり。

 

MONOEYESthe HIATUSでは歌い方が違うと、細美さん自身がインタビューで答えていたけれど、確かに2つのバンドは雰囲気が違う。最近は特にその違いが色濃くなってきた気がします。

 

もうすぐMONOEYESのニューアルバムが発売だけど、すでにthe HIATUSの新曲制作が始まっているというから、本当に楽しみで仕方ない。アルバムごとにどんどん変化していく彼らの新しい作品が早く聴きたい!!

 

今の私にとって、the HIATUSはなくてはならない音。

 

 

 

最後に

9枚といいつつ、それにまつわるあれこれも書いてしまった。本当はもっと一枚一枚、1アーティストごとに書きたい気もするけれど、そこは控えますw

 

こうやって挙げてみると、なんと7枚は10年以上前に発売したものだったことに、驚きを隠せない。20代前半までで、私の音楽キャパは満タンに達してしまったのでしょうか。。。

 

若い頃に受けた衝撃や影響を基に、それを大きく覆すものまたは、それに類似する、自分の好みをより追及するものを求めて、聴く音楽を選んでいるような気がしないでもない。「三つ子の魂百まで」ってヤツなのだろうか。

 

音楽って娯楽なのだけど、人生を左右するほどの影響があるものだとも思うのです。これからも自分の感覚に正直に、素敵な音楽に出会ていけたらいいなぁなんて思ってます。

 

▶関連記事:音楽についての私的新考察。音楽は『希望』であるという、答え。 - 凛と柔く。